「電気柵って農家しか補助が出ないんでしょ? うちはただの住宅なんだけど」
会津若松市に住んでいて、こう感じている方へ。使える市の補助金があります。
会津若松市には、クマ対策に使える「鳥獣被害防止総合支援事業補助金」があります。庭や畑の柵の設置費に補助が出るだけでなく、令和8年度(2026年度)からは、クマを呼び寄せる果樹の伐採費も補助の対象になりました。柿や栗の木が原因でクマが来て困っている人には、数少ない選択肢です。
ただし先にひとつ正直にお伝えすると、果樹伐採の補助は個人では直接申請できません。申請は区長さんが地区の分をまとめる形です(くわしくは後述)。とはいえ、あなたの家の木も、区長さんに取りまとめてもらえば対象にできます。一方、電気柵などの柵の補助は個人でも確実に使えます。
しかも農業者だけの制度ではありません。市内に住所があれば、個人でも申請できます。
※ 会津若松市公式サイトおよび市への電話確認をもとに作成。2026年7月時点で内容を確認しています(公式ページ最終更新:2026年4月1日/果樹伐採の申請方法は会津若松市への確認による・2026年7月時点)。
📋 この記事でわかること
– なぜ「木を切る」のに市がお金を出すのか
– いくら補助される?(個人・団体・行政区・果樹伐採の上限額)
– 農業者じゃなくても使えるのか
– 果樹伐採の補助を受けるときの注意点
– 申請の期限「実施から1年以内」の意味
なぜ「木を切る」のに補助が出るの?
→ 柿・栗などの実がクマを呼ぶからです。エサになる木を減らすのが狙いです。
クマが住宅地や畑に来る大きな理由のひとつが、実のなる木です。柿・栗・くるみといった果樹は、秋になるとクマにとってのごちそうになります。一度おいしい木を覚えると、クマは毎年その場所に通うようになります。
だから、柵で囲って追い返すだけでなく、そもそもクマを呼ぶ「エサ」を減らすという考え方が出てきました。実がなっても収穫しない木、手が届かず放置している木は、クマを引き寄せる原因になりがちです。
会津若松市が令和8年度から果樹の伐採を補助対象に加えたのは、この「誘引源を断つ」ための後押しです。木を切る費用がネックで放置されていた果樹を、行政が費用を分担して減らしていく。柵とセットで考えると効果が高い対策です。
いくら補助される?
→ 個人の柵は5割・上限5万円。果樹伐採は5割・上限50万円(1本2万円まで)です。
補助率と上限額は、対象や事業の種類によって分かれます。公式サイトの記載は次のとおりです(2026年7月12日確認)。
| 対象・事業 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 個人(柵などの個別対策) | 5割 | 5万円 |
| 法人・団体2戸以上(個別対策) | 6割 | 8万円 |
| 行政区(広域の対策) | 8割 | 50万円 |
| クマ誘引果樹の伐採 | 5割 | 50万円(1本あたり上限2万円) |
補助の対象は、電気柵やワイヤーメッシュ(金網状の柵材)などの侵入防止柵の購入・設置費と、令和8年度から加わったツキノワグマを誘引する果樹の伐採費です。
たとえば個人で電気柵を10万円分そろえた場合、5割の5万円までが補助されます。果樹伐採なら1本につき2万円まで、複数本まとめれば最大50万円までが対象です。
農業者じゃなくても使えるの?
→ 使えます。市内に住所があれば、農家でなくても個人で申し込めます(柵の補助)。
使えます。この補助金は、市内に住所を有する個人・法人・団体が対象です。「農作物を販売している農家に限る」といった条件は、公式ページには書かれていません。
多くの市町村のクマ・鳥獣対策補助は、対象が「農業を営む人」に限られます。庭木や家庭菜園でクマに困っている一般の住民は、対象外で使えないことが少なくありません。会津若松市の制度は、そこに壁がない点が大きな特徴です。
同じ福島県内の状況は、こちらでまとめています。→ 福島のクマ・電気柵補助金
果樹伐採は個人申請できない――でも「区長経由」で対象にできる
→ 果樹伐採は個人では申請できません。区長さんがとりまとめます。でも、あなたの木も区長経由で対象にできます。
ここは申請の仕方に、知っておくべき条件が1つあります。
令和8年度に加わった果樹伐採の補助は、専門家による「集落環境診断」を実施した地区が対象です。集落環境診断とは、専門家が地域ぐるみで行う「クマを呼ぶ原因の点検」のこと。そのうえで、申請は個人ではできません。区長さんが「〇〇さんの家と〇〇さんの家の木を伐採してほしい」と、地区の分をまとめて市に申請する形になります(会津若松市への確認による・2026年7月時点)。
「じゃあ、うちの1本は無理なのか」とあきらめる必要はありません。あなたの家の木も、区長さんに取りまとめてもらえば、補助の対象にできます。個人で直接申し込めないだけで、木そのものが対象外になるわけではありません。
だから、動き方はこうなります。庭の柿の木にクマが来て困っている→区長さんや町内会に「うちの木も対象に入れてほしい」と相談する→区長が地区の分をまとめて市に申請する。少し遠回りに感じるかもしれませんが、この道筋を知っておけば大丈夫です。
区長さんや自分の地区の連絡先がわからないときは、市の農林課(0242-39-1254)に電話すれば教えてもらえます。柵の補助は個人でも使えるので、あわせて相談するとよいでしょう。
なお、対象となる樹種(柿・栗など具体的な木の種類)は公式ページに明記がありません。ここは相談のときにあわせて確認してください。
申請は「実施から1年以内」
→ 柵の設置や伐採をしてから1年以内に申請します。予算がなくなり次第、受付は終わります。
もうひとつの注意点が期限です。この補助金は、柵の購入・設置や伐採を実施してから1年以内に申請する必要があります。
工事を先に済ませてしまうと、1年を過ぎた分は補助を受けられなくなります。逆に言えば、すでに柵を立てた・木を切った直後の人でも、1年以内なら間に合う可能性があります。過去にやってしまった対策があるなら、日付を確認してみてください。
予算がなくなり次第終了する点にも注意が必要です。年度の途中でも枠が埋まれば受付が止まることがあるため、対策を考えているなら早めに市へ相談するのが安全です。
申請先・相談窓口
- 会津若松市役所 農林課:0242-39-1254
木を切った後・柵以外の備えも
→ 木を減らしても遭遇リスクはゼロになりません。熊鈴やスプレーも用意しておきましょう。
伐採や柵で誘引源を減らしても、クマとの遭遇リスクがゼロになるわけではありません。特に果樹の作業中や、朝夕に畑へ出るときは、身を守る備えもあわせて考えておくと安心です。
熊よけの鈴で自分の存在を早めに知らせる、いざというときのために熊撃退スプレーを携帯する、といった対策は、補助の対象外でも自分でそろえられます。木の伐採作業に入る前に用意しておくと安心です。
熊撃退スプレー(楽天)
日本製・手ごろ(6,480円/送料無料)
大容量・長距離噴射(300ml・8,980円)
熊鈴(楽天)
手軽な鈴(ホイッスル付・500円〜)
音重視の真鍮製(2,980円)
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まとめ:会津若松市のクマ補助金のポイント
✅ 制度名:鳥獣被害防止総合支援事業補助金
✅ 令和8年度からクマを誘引する果樹の伐採も補助対象に
✅ 個人でも使える(電気柵など個別対策は5割・上限5万円)
✅ 果樹伐採は5割・上限50万円(1本2万円まで)
✅ 申請は「実施から1年以内」・予算終了で受付終了の可能性あり
✅ 果樹伐採は個人申請不可・区長がとりまとめ(あなたの家の木も区長経由で対象にできる)
柿や栗の木にクマが来て困っているなら、伐採の補助はまず区長さんや町内会に「うちの木も対象に入れてほしい」と相談を。区長がわからなければ会津若松市役所の農林課(0242-39-1254)へ。柵の補助は個人でも申し込めます。
クマ対策の補助金を他の地域でも探したい方は、探し方の地図をまとめています。→ クマ対策の電気柵と補助金まとめ
※ 本記事の情報は2026年7月12日時点のものです。補助率・上限額・対象・申請方法などの最新情報は、必ず会津若松市公式サイト(https://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/docs/2016071200032/)でご確認ください。制度は年度により変更される場合があります。


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