「調べても農家向けの制度ばかりで、自分が使えるのか分からない…」
そんな秋田県の方へ、市ごとに“誰が使えるか”までまとめました。
秋田県は2025年度のクマによる人身被害が67人で、全国でいちばん多い県です(環境省の速報値・2025年度)。それだけ被害が身近なのに、今回調べたかぎり、庭や自宅まわりのクマ対策として一般の住民が使える電気柵の補助は見つかりませんでした。確認できた市の柵補助は、どれも「農作物を売っている農業者」が条件です。クマを名指しする横手市・大仙市も、対象は農業者にしぼられています。正直なところを先にお伝えします。
- 秋田県内10市の電気柵・柵補助を「農家限定か・一般住民も使えるか」で一覧化
- クマを名指ししている横手市・大仙市の制度(対象・上限額)
- 秋田市に電気柵の補助はあるのか(結論と、確認が必要な点)
- 公式で見つからなかった湯沢市・仙北市などの問い合わせ先
※ 各市の公式サイトをもとに作成。確認日:2026年7月12日時点。数値・対象は変更される場合があるため、申請前に各担当課で再確認してください。
まず結論:秋田で“農家でない人”が使える柵補助は見つからず
→ 今回調べたかぎり、庭のクマ対策で一般住民が使える電気柵の補助はありませんでした。
秋田県内で確認できた10市のうち、電気柵や防護柵に補助があるのは7市。ただし、そのすべてが「市内で農業を営む個人・団体」を条件にしています。野菜や果樹を売っている農家向けの制度で、自家用の家庭菜園や、庭先のクマよけだけの一般住民は対象外です。
被害の大きさと制度の対象が、いまはかみ合っていません。人身被害は全国最多でも、柵の補助は農作物を守る枠組みのまま。「制度が無い」わけではなく、「一般住民向けの柵補助が空白」という状態です。
秋田県そのものにも「鳥獣被害防止総合対策交付金」がありますが、これは国のお金を市町村や団体に配るしくみです。住民が県に直接申し込む制度ではありません。まずは自分の住む市の窓口を見る、と覚えておきましょう。
秋田県内の補助制度いちらん表
→ 補助があるのは7市。ただし全部「農業者向け」で、クマ名指しは横手・大仙の2市だけです。
10市の状況を、対象者とクマの扱いで並べました。数値は各市公式の記載を要約したものです。由利本荘市・北秋田市の数値は検索でわかる範囲のため、窓口での確認をおすすめします。
| 市 | だれが使える | 補助率・上限 | クマの扱い・受付 |
|---|---|---|---|
| 横手市 | 農業者 | 1/2以内・個人15万/団体30万 | クマ主対象・R8〜R10重点 |
| 大仙市 | 農業者 | 1/2以内・上限10万 | ツキノワグマ明記・R7最新(R8要確認) |
| 由利本荘市 | 農業者 | 上限50万(要確認) | クマ明記なし・年度更新型 |
| 大館市 | 農業者 | 1/2以内・上限10万 | クマ明記なし |
| 能代市 | 農業者 | 1/2以内・上限10万 | クマ明記なし |
| 鹿角市 | 農業者 | 1/3以内・上限20万 | クマ明記なし |
| 北秋田市 | 農業者向け(要確認) | 上限10万(要確認) | 要確認・4/1〜10/31購入分(要確認) |
| 秋田市 | ― | ― | 電気柵の補助は確認できず |
| 湯沢市 | ― | ― | 公式で確認できず |
| 仙北市 | ― | ― | 公式で確認できず |
※制度名:横手市=獣害防止対策事業費補助金/大仙市=電気柵設置事業補助金/由利本荘市=農作物等獣害防止対策事業補助金/大館市=農作物等獣害防止防護柵設置費補助制度/能代市=農作物等被害防止防護柵設置事業費補助金/鹿角市=鳥獣被害防止対策事業/北秋田市=獣害防止対策事業。
クマを条文で名指ししているのは横手市と大仙市の2市。ほかの市の柵補助は、有害獣や野生鳥獣をまとめて想定した制度です。柵はクマにも物理的に効きますが、公式に「クマ対象」と書いてあるかは市によって違います。
横手市:クマが主対象・令和8〜10年度の重点事業
→ クマを主な対象にした柵補助です。ただし対象は農業者で、一般住民は使えません。
秋田県内で、いちばんはっきりクマを主対象にしているのが横手市です。横手市の「獣害防止対策事業費補助金」は、電気柵や関連資材(導電性の防草シートなど)が対象。しかも令和8〜10年度(2026〜2028年度)の重点事業として位置づけられています。今回調べたなかで、2026年度の制度と最も明確に確認できた市です。
補助は対象事業費(税抜)の2分の1以内。上限は個人15万円・団体等30万円です。ただし対象は、野菜・果樹・水稲・畜産などを出荷販売している農業者にかぎられます。個人・農業法人・果樹共同防除組合などが申し込めますが、農作物を売っていない一般住民は対象外です。予算の上限に達すると交付の時期が遅れる場合がある、との注意書きもあります。
大仙市:ツキノワグマを名指し
→ 制度名の対象に「ツキノワグマ」と書かれています。ただしこちらも農業者向けです。
大仙市の「電気柵設置事業補助金」は、対象の獣にツキノワグマ・イノシシなどを明記しています。クマを名前で挙げている数少ない制度のひとつです。補助は対象経費の2分の1以内・上限10万円。設置の労賃、すでにある柵の補修、電気柵以外の資材は対象外です。
こちらも対象は、農作物の被害を防ぎたい農業者です。注意したいのは年度で、公式で確認できたのは令和7年度(2025年度)の募集まで。令和8年度も同じ内容で受け付けるかは、はっきりしませんでした。使うなら、まず今年度の受付があるかを市に確かめてください。大仙市には、柿・栗などクマを呼ぶ木を切る「誘引樹木の伐採補助」も別にあります。こちらの対象者も、あわせて聞いておくとよいでしょう。
秋田市に電気柵の補助は?
→ 電気柵の補助は公式で見つかりませんでした。クマを呼ぶ木の伐採補助は、あるかどうか要確認です。
県庁所在地の秋田市はどうか。市の「クマ被害防止対策」ページは、電気柵の設置をすすめてはいるものの、補助金の記載はありませんでした。少なくとも公式ページ上では、電気柵の購入補助は確認できません。
一方で、柿や栗などクマを呼ぶ木を切る「誘引木の伐採補助」が、町内会などの自治組織向けにある可能性が、検索では出てきました。ただし市の公式ページで本文を確認できていないため、あるとも無いとも断定できません。庭の柿の木で困っているなら、次の窓口に電話で聞くのが確実です。
- 秋田市 農地森林整備課:018-888-5740
- 聞くこと:「個人や町内会で使える、クマを呼ぶ木の伐採補助はありますか」「電気柵の補助はありますか」
湯沢市・仙北市など公式で見つからない市は問い合わせを
→ 公式では確認できませんでした。制度が無いとは限りません。農林の担当課へ電話を。
湯沢市と仙北市は、電気柵や防護柵の補助が公式サイトで確認できませんでした。これは「制度が無い」という意味ではありません。ページに載っていないだけの可能性も、国の交付金を地域単位で使っている可能性もあります。
どちらの市も、鳥獣被害を防ぐ取り組み自体はあります。柵を考えているなら、農林の担当課へ直接聞くのが早道です。
- 仙北市 農業振興課:0187-43-2206
- 湯沢市:市役所の代表電話から農政の担当課へ(「湯沢市 農政 電話」で検索でも可)
聞き方は「個人で使える設置補助はありますか」「クマ対策の柵は対象ですか」。対象者とクマの扱いをセットで確認しましょう。
申請前に必ず確認したい3つのこと
→ 「自分が対象か」「買う前に申請が要るか」「予算枠は残っているか」の3点を確かめてください。
秋田県の補助は市ごとに条件が細かく違います。しかも今のところ、その多くが農業者向けです。申し込む前に、次の3点だけは各市の窓口で確かめてください。
1つ目は、自分が対象者に入るか。今回確認したかぎり、一般住民が使える柵補助は見つかりませんでした。まずここを最初に確認するのが、いちばんの時間の節約になります。2つ目は、購入・工事の前に申請が必要か。多くの補助は先に買うと対象外になります。3つ目は、年度と予算枠。横手市のように予算の上限に達すると交付が遅れる制度もあり、埋まれば途中で締め切られます。
数値や受付期間は年度替わりで変わることがあります。ここに載せた内容も2026年7月12日時点のものです。動く前に、必ず各市の最新ページを開いて確認してください。
まとめ:秋田のクマ・電気柵補助のポイント
✅ 今回確認できた柵補助はすべて「農作物を売る農業者」向け。庭のクマ対策で一般住民が使える柵補助は見つからず
✅ クマを名指ししているのは横手市(主対象)・大仙市(ツキノワグマ明記)の2市
✅ 横手市はR8〜R10の重点事業・1/2以内・個人15万/団体30万(農業者向け)
✅ 大仙市は上限10万円だがR8受付は要確認・誘引木の伐採補助も別にあり
✅ 秋田市に電気柵補助は見つからず・誘引木伐採補助は農地森林整備課(018-888-5740)に要確認
✅ 湯沢市・仙北市は公式で確認できず→農林担当課へ問い合わせ
まずは自分の市の農林窓口に、「一般住民が使える柵補助はあるか」を確認するところから。今のところ秋田では農業者向けが中心ですが、年度替わりで制度が変わることもあります。国や県の動きで一般向けの枠ができる可能性もあるため、申請前に公式ページを必ず開きましょう。
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※ 本記事の情報は2026年7月12日時点のものです。補助の対象・上限・受付期間は変更される場合があります。申請前に必ず各市の公式サイト・担当課でご確認ください。


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