「調べたら『補助金あり』と書いてあるサイトが出てきたのに、市のページには何も載っていない」
そんな方のために、8市の公式ページを1件ずつ開いて確認した内容をまとめました。
生ごみ処理機の補助金は、探し方を間違えると見つかりません。おさえるのは3つです。
- 国の制度はありません。出しているのは市区町村で、住んでいる市によって「ある・ない」が分かれます
- 相場は購入額の半額・上限1万円。千葉市は上限35,000円、長野市と岡山市は上限30,000円です
- 買う前に申請しないと1円も出ない市があります(船橋市・岡山市)。先にレジに並ぶと取り返せません
横浜市のように、制度そのものを10年前に終えた市もあります。「大きい市だから手厚い」とは限りません。
- 国・都道府県ではなく市区町村を見る理由と、補助額の相場(半額・上限1万円〜3万5,000円)
- 「購入前に申請」と「購入後に申請」で市が真っ二つに分かれること
- 主要8市(千葉・さいたま・長野・船橋・川崎・岡山・横浜・名古屋)の2026年8月時点の状況
- 自分の市に制度があるかを調べる4ステップと、検索でヒットしないときの見分け方
※ 千葉市・さいたま市・長野市・船橋市・川崎市・岡山市・横浜市・名古屋市の各公式サイトをもとに作成(2026年8月21日(金)確認)。制度の有無・金額・期間は市によって異なり、年度途中で変わります。
生ごみ処理機の補助金に、国の制度はありません
「生ごみ処理機 補助金 国」で探しても出てこないのは、そもそも国が家庭に直接お金を出す制度がないからです。都道府県が個人へ直接補助する制度も、今回の調査では確認できませんでした。生ごみ処理機の補助は、市区町村がそれぞれの予算で行う事業です。
だから最初にやることは、製品を選ぶことでも、まとめサイトを読むことでもありません。自分の住んでいる市の公式サイトを開くことです。隣の市に制度があっても、自分の市になければ1円も出ません。逆に、有名でない市が3万円出していることもあります。
もうひとつ知っておきたいのが、制度の名前が市ごとにバラバラなことです。実際に確認した8市で、制度名に「生ごみ処理機」が入っていたのは川崎市だけでした。船橋市と岡山市は「生ごみ処理容器」、千葉市は「生ごみ減量機器」、さいたま市は「生ごみ減量化機器等」、長野市は「生ごみ自家処理機器」。電気式の処理機を扱っている制度なのに、名前に「処理機」の3文字がないのです。この行き違いで「うちの市にはない」と結論づけてしまう人がいます。
相場は「半額・上限1万円」。千葉市だけ3万5,000円
補助額の決まり方は、どの市もほぼ同じ形です。購入額の1/2または1/3をかけて、上限額で頭を打つ。実際に確認した8市では、上限は1万円・3万円・3万5,000円の3段階に分かれていました。
たとえば5万円の生ごみ処理機を買った場合、千葉市なら半額の25,000円が戻ります。さいたま市も補助率は同じ1/2ですが、上限が1万円なので1万円で止まります。長野市は補助率が1/3なので16,666円と計算され、上限30,000円には届きません。同じ製品・同じ値段でも、市が違えば戻る額は1万円から25,000円まで開きます。
コンポスト容器やぼかし容器といった電気を使わないタイプは、別枠で3,000円前後というのが共通の相場です(船橋市3,000円まで・長野市1個につき3,000円以内・岡山市3千円まで)。金額は小さいものの、容器は本体が数千円なので、実質半額で始められる計算になります。
なお、生ごみを砕いて流すディスポーザーは、千葉市・川崎市・船橋市のいずれも対象外と明記しています。岡山市だけは「市長が認める一部のもの」を対象にしていますが、申請前に環境事業課との事前協議が必要です。
買ってから申請では遅い市がある
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。申請のタイミングは市によって正反対に分かれます。
岡山市の公式ページには、こう書かれています。
「必ず購入前に申請してください。すでに購入されたものは対象となりません。」
さらに「申請から購入可能(補助決定)となるまで約3週間から4週間程度の期間を要しております」という注釈もあります。つまり、申請してから買えるようになるまで1か月近く待つ設計です。
船橋市も同じ考え方で、「※申請の際は、事前にご連絡をお願いします」「※既に購入済みの製品、中古品、個人売買は対象外です」と明記しています。まずクリーン推進課(047-436-2434)に電話し、名前・住所・連絡先を伝えて申請書類を郵送してもらう、という流れです。
いっぽう千葉市は「購入後1年以内に市へ直接申請」、川崎市は「購入後の申請により、購入費の一部を助成します」、さいたま市は各期の受付期間内に領収書を添えて申請、長野市も購入後の申請です。こちらは先に買って問題ありません。
厄介なのは、この違いが金額のように大きく書かれていないことです。ページの下のほうに小さく1行あるだけ、というケースがほとんど。セール中に「安いうちに」と買ってしまい、あとから申請できないと知る——これがいちばん多い失敗です。生ごみ処理機は数万円する買い物なので、痛みも小さくありません。
迷ったときの安全策はシンプルです。買う前に市の担当課へ電話する。購入後申請の市なら「買ってからで大丈夫ですよ」と言われるだけで、損はしません。
主要8市はいまどうなっている?(2026年8月21日確認)
公式ページを1件ずつ開いて確認した結果です。金額は電気式の生ごみ処理機についてのものです。
| 市 | 補助率・上限 | 申請 | 2026年8月時点 |
|---|---|---|---|
| 千葉市 | 1/2・上限35,000円 | 購入後 (1年以内) | 受付中(2月末日まで) |
| さいたま市 | 1/2・上限10,000円 | 購入後 | 第2期 受付中(抽選) 9月30日(水)まで |
| 長野市 | 1/3・上限30,000円 | 購入後 | 受付中 (2027年3月31日(水)まで) |
| 船橋市 | 1/3・上限10,000円 | 買う前に電話 | 受付中(上限到達で終了) |
| 川崎市 | 1/2・上限10,000円 | 購入後 | 今年度は受付終了(予算上限に到達) |
| 岡山市 | 1/2・上限30,000円 | 必ず購入前 | 受付終了の表示あり・要電話確認 |
| 横浜市 | — | — | 制度なし(2016年3月終了) |
| 名古屋市 | — | — | 個人向けなし(団体向けのみ) |
この表で目を引くのは、受付中が4市、終了・不実施が4市と、ちょうど半々に割れていることです。「補助金がある前提」で製品を選ぶと、半分の確率で当てが外れます。
さいたま市の第2期は9月30日(水)が締切です。令和8年度は第1期(4/1〜6/30)・第2期(7/1〜9/30)・第3期(10/1〜12/28)の3期制で、期をまたぐと申請できません。なお、申請すれば全員が受け取れる方式ではなく、受付締切後に審査・抽選が行われます(さいたま市公式)。すでに買ってある方は、領収書を用意して廃棄物対策課か各区くらし応援室へ。郵送でも受け付けています。
千葉市の締切は「当該年度の4月1日から2月末日まで」で、郵送は消印有効です。ただし今年度の2月末日は2027年2月28日で日曜日にあたります(当サイトによる暦の確認)。窓口に持って行くつもりの方は、その前の週までに動くほうが確実です。
政令指定都市でも、あるとは限らない
横浜市の公式ページには、こう書かれています。「生ごみコンポスト及び電気式生ごみ処理機への助成事業を平成28年3月をもちまして終了いたしました。」2016年3月です。すでに10年以上、この補助はありません。市はいま、土壌混合法・段ボールコンポスト・ミミズコンポストなど、お金をかけずに生ごみを減らす方法の啓発に力を入れています。
名古屋市にあるのは「生ごみ資源化活動助成制度」で、対象は「名古屋市内在住の10世帯以上の方で構成され、運営されている団体(事業者を除く)」です。年間5万円が上限で、交付期間は最大3年間。マンションの管理組合や地域のグループ向けであって、家庭が1台買うときには使えません。
川崎市は制度こそありますが、公式に「令和8年度については、予算の上限に達したため、受付終了しました」と掲示されています(2026年6月22日更新)。年度が始まって3か月足らずで枠が埋まった計算です。
横浜・名古屋・川崎という人口の多い3市が、そろって「いま家庭が使えない」状態にある。この事実は、補助金を前提に予算を組む前に知っておく価値があります。
自分の市に制度があるか調べる4ステップ
やることは4つだけです。10分あれば終わります。
ステップ1:「[市名] 生ごみ処理機 補助金」で検索する。ヒットしなければ「[市名] 生ごみ処理容器 助成」「[市名] 生ごみ 減量 機器 補助」でもう一度。前に書いたとおり、制度名に「処理機」が入っていない市のほうが多数派です。市の公式サイト(.lg.jp や city.○○.jp)が上位に出てくれば、それが答えです。
ステップ2:出てこなければ、市サイト内の「ごみ・リサイクル」から探す。担当課の名前は市によってまちまちで、「環境課」とは限りません。実際に確認した8市はこうでした——千葉市とさいたま市は廃棄物対策課、川崎市は減量推進課、船橋市はクリーン推進課、長野市は生活環境課、岡山市は環境事業課、横浜市と名古屋市は資源循環推進課。共通しているのは「ごみの減量」を担当する部署だという点です。
ステップ3:見つかったページで、この3点だけ確認する。①今年度の受付をしているか(「受付終了」の1行を見落とさない)②申請は購入前か購入後か ③補助率と上限額。この3つがわかれば、買うかどうかを判断できます。
ステップ4:買う前に電話する。検討している機種が対象になるか、いま枠が残っているかは、ページを読むだけではわかりません。船橋市のように電話が申請の第一歩になっている市もあります。
その市には制度がない可能性が高いと考えてください。横浜市のように「終了しました」と書いたページを残している市もあれば、そもそも何も掲載していない市もあります。
このとき、まとめサイトや製品紹介ページの「補助金あり」という記載を根拠にしないでください。当サイトの調査でも、集計サイトが「あり」としていた市の公式ページに制度が見当たらない例がありました。判断の根拠にできるのは、市の公式ページか、担当課の回答だけです。
金額のほかに、申請でつまずきやすい5つの条件
補助率と上限額だけ見て安心すると、申請の段階ではじかれることがあります。実際に公式ページへ書かれていた条件から、見落としやすいものを挙げます。
過去に受け取っていると使えない。千葉市は5年で1基、さいたま市は5年度の間に1基(令和4年度以降に交付を受けた方は申請不可)、岡山市は過去5年度の間に交付を受けていないこと。長野市はさらに厳しく「過去にこの補助金を利用された世帯の買い替えなどによる再申請はできません」としています。買い替えのタイミングで使えると思っていると、当てが外れます。
市税を滞納していないこと。船橋市と岡山市が要件に明記しています。世帯ではなく本人(申請者)が対象です。
ポイント払いの分は出ない。船橋市は「※ポイントでの支払額は助成対象外です。実際に負担した金額に対して助成します」と書いています。ポイントを大量に充てると、その分だけ補助の計算元が減ります。
ふるさと納税の返礼品は対象外。千葉市が明記しています。保証料や送料も補助の対象には入りません。
郵送できない市がある。岡山市は「郵送での受付はしません」として窓口申請のみ。さいたま市は窓口・郵送の両方、千葉市は郵送も可(消印有効)です。平日に動けるかどうかで、締切までのスケジュールが変わります。
このほか船橋市には「市が実施するアンケート調査に協力すること」という要件があります。実際に、使った人の声(「野菜くずは3〜4か月くらいで、黒いきれいな土になった」「置けるなら2基置いたほうがいい」など)が公式ページで公開されていて、購入前の参考になります。
よくある質問
Q1. 国の補助金はありますか?
A1. ありません。今回の調査では、国が家庭用の生ごみ処理機に直接お金を出す制度も、都道府県が個人へ直接補助する制度も確認できませんでした。窓口はすべて市区町村です。
Q2. だいたいいくら戻ってきますか?
A2. 購入額の1/2または1/3で、上限は1万円・3万円・3万5,000円のいずれかというのが確認できた範囲での相場です。5万円の機種を買った場合、千葉市なら25,000円、さいたま市なら1万円(上限に到達)が目安になります。
Q3. 買ってから申請できますか?
A3. 市によって逆です。千葉市・さいたま市・川崎市・長野市は購入後の申請ですが、岡山市は「必ず購入前に申請してください。すでに購入されたものは対象となりません」、船橋市も「既に購入済みの製品」は対象外としています。買う前に自分の市のページを確認してください。
Q4. どの課に問い合わせればいいですか?
A4. ごみの減量を担当する部署です。名前は市ごとに違い、廃棄物対策課(千葉市・さいたま市)、減量推進課(川崎市)、クリーン推進課(船橋市)、生活環境課(長野市)、環境事業課(岡山市)、資源循環推進課(横浜市・名古屋市)と確認できました。「環境課」で探して見つからないときは、市サイトの「ごみ・リサイクル」から入ると早いです。
Q5. ディスポーザーは対象になりますか?
A5. 原則として対象外です。千葉市は「ディスポーザー式は補助対象外」、川崎市は「ディスポーザ(生ごみを細かく砕き流す機器)は助成の対象外です」と明記しています。例外は岡山市で、市長が認める一部のディスポーザ型のみ対象ですが、申請前に環境事業課との事前協議と、下水道・浄化槽側の事前確認が必要です。
Q6. 買い替えのときも、もう一度もらえますか?
A6. 期間を空ければ可能な市と、二度と使えない市があります。千葉市は5年で1基、さいたま市は5年度の間に1基、岡山市は過去5年度の間に交付を受けていないことが条件。長野市は買い替えによる再申請そのものを認めていません。
Q7. 年度の途中でも終わってしまうことがありますか?
A7. あります。川崎市は「令和8年度については、予算の上限に達したため、受付終了しました」と掲示しています(2026年6月22日更新)。船橋市も「今年度の助成金額の上限に達した時点で受付を終了します」としています。年度が替わった4〜5月に動くのが、いちばん確実です。
Q8. コンポスト容器や段ボールコンポストも対象ですか?
A8. 多くの市が別枠で用意しています。上限は3,000円前後が相場で、船橋市は1世帯2基まで、岡山市は1世帯2台まで。川崎市はコンポスト化容器・密閉容器・ダンボールコンポスト・基材までを対象にし、1世帯につき年間4基まで毎年申請できます(今年度は受付終了)。
まとめ
✅ 相場は購入額の半額・上限1万円。千葉市は35,000円、長野市・岡山市は30,000円
✅ 申請のタイミングは市によって正反対(船橋市・岡山市は買う前/千葉市・さいたま市・川崎市・長野市は買った後)
✅ 確認した8市のうち、いま家庭が使えるのは4市。横浜市は2016年3月に終了、名古屋市は団体向けのみ
✅ さいたま市の第2期は9月30日(水)締切/川崎市は今年度の受付終了
✅ 制度名に「処理機」が入っていない市が多数派。出てこなければ「容器」「減量機器」で再検索
✅ 予算がなくなり次第終了。動くなら年度が替わった4〜5月が確実
今日できることは、「[市名] 生ごみ処理機 補助金」で検索して、受付状況と申請タイミングの2点を確かめることです。制度があるとわかったら、買う前に担当課へ電話する。この順番さえ守れば、数万円を取りこぼすことはありません。
参考リンク(公式)
- 千葉市「生ごみ減量機器購入費補助金制度」:city.chiba.jp(2026年7月2日更新)
- さいたま市「《補助金》生ごみ減量化機器等購入費補助金」:city.saitama.lg.jp(2026年4月1日更新)
- 長野市「生ごみ自家処理機器購入費補助金」:city.nagano.nagano.jp(2026年4月1日更新)
- 船橋市「生ごみ処理容器等購入費助成金の申請受付について」:city.funabashi.lg.jp(2026年5月15日更新)
- 川崎市「【受付終了】生ごみ処理機等の購入費の一部を助成します。」:city.kawasaki.jp(2026年6月22日更新)
- 岡山市「生ごみ処理容器購入費補助」:city.okayama.jp(2026年3月31日表示)
- 横浜市「生ごみブレン土 プロジェクト」(助成事業の終了について):city.yokohama.lg.jp(2026年8月5日更新)
- 名古屋市「生ごみ資源化活動に関する助成制度」:city.nagoya.jp(2026年3月24日更新)


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